理解力はあり、知的能力は高いと言われている自閉症児の長男。
来週3歳をむかえますが、今のところ単語と自閉症の特徴のひとつである、言葉のオウム返しのみです。
かなり理解はしていて、果物やトーマスのキャラクターなどたくさん覚えていますが、意味ある言葉を発するのは気分だし、それを使って話をするということはありません。
「おかし食べる?」
「おかしたべるぅー?」
「おっしこ出た?」
「おしっこでたぁ?」
こんな感じで、疑問系で聞けばそのまま返ってきます。
私たちが話している言葉を音として捉えているので、耳には入ってきた自分の聞き取りやすい言葉は長い文章でも一字一句間違えずに呟いたりしていますが発展はありません。彼にとってはただの音ですからね。
呼び掛けにもほぼ反応しないし、やり取りもほとんどできません。本人が興味のあること、特に食べることに関しては、食べるためにやり取りをしますが、本人の気分と興味次第です。興味のないことは一切だめです。
コミュニケーションを取るのが苦手な自閉症児にとって、言葉は必要のないものなんだと思います。でも、必要で便利な手段だと分かってもらいたい。
先生に「知的に問題ない」と言われていても、やはり喋らないと、ほんとにそうなのか?と不安になります。
今、長男が何を考えてるのか思っているのか、ほとんど分からない。ちゃんとやり取りできるようになるのか?焦っても仕方ないのは分かっているけど不安になるのも事実です。
そのことを、先日の発達相談の日に先生に話すと、
言葉にこだわらなくてもいいのではないか?
知的能力が高いことと、言葉をしゃべる力は決してイコールではない。
知的に問題なくても、話さない人はたくさんいる。本人が必要を感じなければ話さない。
でも、今のままいけば、色々なことが結び付いたときに言葉が出るだろう。
と言うことでした。
確かに、現段階で話さないことは大した問題ではありません。
呼び掛けに応じずやり取りができないこと、待つことができないこと。
問題なのはここです。
ここが伸びてくれば、まわりの言葉が耳にはいりはじめ、色々なものが結び付いてぐんと成長が見られるとのことでした。
知的に問題がなくても、しゃべることができたのは6歳くらいだという子もたくさんいるとのこと。
3歳くらいで流暢にしゃべっていても、その後の知的な伸びはあまりない子もいる。
発達に凸凹があるタイプの子どもの今後の予測はとても難しいようでした。
今はとにかく、本人がクレーンなどで要求してきた時に、
「なぁに?」と、言葉を出すように促すこと。
真似をするのであれば、
例えば
目の前にお菓子を出して、
「お…?」
などといって、お菓子というようにしてみること。
そういう一つ一つの積み重ねが大事なようです。
できることが増えてくると、あれもこれもと欲が出てしまいます。特に、最近保育参観があって、定型発達の子達の現状を目の当たりにしてしまったので…
もうね、感心の域でしたよ、ほんと。
先生は、いわゆる「普通」と言われる子達は、親が頑張らなくても勝手に育つしできるようになるんです、と。
なんかこんなにひとつひとつしっかり教えていかないといけないことに、はぁーと先が見えないことがイヤになりそうですが。頑張らねばならぬ。
ごはんをもらうときは、いただきますをしてイスに座ってもらうことができる。
テレビをやめるときは、休憩だよというとやめることができる。
お風呂だよと言うと、今やってることの手を止めたお風呂まで行ける。
小さなことだけど、少しずつできるようにやってる。色々と求めたくなる気持ちにもなりますが、知的には問題がないのだからこそ、根気強く教えてあげれば必ずできるようになる。
できることを一つずつ増やしていってあげよう、改めてそう思いました。