今回は私の病気の話です。
様々な理由でワーファリンを飲んでいる方がいると思います。ワーファリンとは、血液をサラサラにして血栓を防いでくれる薬です。
納豆を食べてはいけないとか、ほうれん草やワカメは控えめにとか、色々と制限のある薬なんですが…。
妊娠適齢期の女性なら
「妊娠は絶対にしてはいけません」
と、必ず言われる薬です。
私が初めて血栓を発症したのは25歳の時でした。
ちょうど結婚する前だったので、特にこのことを言われました。
ワーファリン服用中に妊娠すると、奇形のある赤ちゃんが産まれる可能性が高い。
妊娠を希望する前には必ず相談するように。
医者からも薬剤師からも何度も言われました。
それで、結婚して２年間は血栓を溶かすことを優先し薬を飲んでいましたが、血栓も溶け、普通に妊娠して問題ないとのことだったので、薬をやめました。その後すぐに妊娠しましたが、７週目で血栓発症。ヘパリンという点滴で血栓を溶かしたあとは、同じヘパリンの皮下注射で妊娠期間を乗りきりました。
２度の血栓ができていること、プロテインSの数値が低かったことで「プロテインS欠乏症」ではないかと言われ、第二子を希望するときは、希望した段階からヘパリン皮下注射をする、と言われまして。
ただ、このヘパリン皮下注射…めっちゃキツいんですよね。１日２回、自分で太ももやお腹に注射するんですが、私の場合かなり量が多くて１回に３本＝１日６本の注射をしなければならず…
注射痕はアザだらけになるしかゆみはすごいし、こんなのをいつ妊娠するかも分からないのにやり続けるのか？妊娠してからも出産まで毎日やるの？
となかなか二人目は欲しいけれど、決意をするまで至らずでした。
その後、夫の転勤で引っ越し、そこでかかった大学病院でプロテインS欠乏ではなく、「アンチトロンビン欠乏症」であることが判明し、妊娠したらアンチトロンビン血液製剤の投与が必要になってくると。
妊娠前はやはりヘパリンの皮下注射やバイアスピリンで乗りきり、妊娠後に血液製剤投与をプラスするということに。
また血栓ができるかもしれない、血栓ができて運が悪ければ母子ともに命を落とすかもしれない、こんなリスクを抱えながらまた産むのか？一人産めたんだからいいんじゃないか？
色んなことを家族や親戚に言われ、悩みに悩みました。
主治医とも何度も話し合いました。
その時に、何が一番引っ掛かるのか？
ということを考えたときに、
妊娠する前から、ヘパリンの自己注射をし続けること。
これでした。妊娠してしまえば、出産まで期間が決められてるからなんとか頑張れるだろう。しかし、いつ妊娠するかも分からないのに、高額な費用をかけて痛みにも耐えて頑張れるのか？それが一番の不安要素でした。
すると、主治医より、
「今ワーファリンを飲んで数値も安定して血栓もできていない。今の状態で妊娠して、分かったらすぐヘパリンに切り替えたらいいのでは？」
という話が。
今まで散々妊娠はダメ！と言われていたのでかなり驚きました。主治医によると、初期であれば体の器官はできる前なのでその前に薬を切り替えれば大丈夫。そのように妊娠している例もたくさんあるとのこと。
たくさん悩みました。ネットでいろーんな情報を見ました。でも、妊娠はダメというものばかり。
その話を主治医にすると、
「インターネットの情報は全てではない。ネットで調べるくらいなら私たちに聞いてください。」
確かにそうだ。ネットの情報…調べちゃうし見ちゃうけど、今目の前にいる信頼できる先生を信じるべきだ！
そう思って、この方法で妊娠計画を進めました。
生理予定日から使える検査薬を購入し、1日でも早く薬をやめられるように準備しました。
はっきりといつまでに分かったらいいかがよくわからなかったので、早ければ早い方がいい！と思って。
嬉しいことに、すぐに妊娠発覚。４週０日でした。
ここでワーファリンをやめて、バイアスピリンとヘパリン皮下注射5000単位１日２回、アンチトロンビン血液製剤投与が始まったのでした。
そんな治療にも関わらず22週のときに血栓ができてしまい、２ヶ月入院。退院してからは、ヘパリン皮下注射10000単位１日２回、アンチトロンビン血液製剤投与週に３回となりました。
やっと出産までこぎついたものの、陣痛中に胎盤剥離を起こしてしまい、次男は仮死状態で産まれNICUに入ったり、私自身も脳梗塞の疑いがかかる状態になりましたが…無事に出産できました！
次男は元気にすくすく育っています。
ワーファリン飲んでて、妊娠希望して、同じような経験してる人がいるかな？ってもこのブログにたどり着いた方。
います！
そして元気な赤ちゃんを産んでいます！
私自身、まわりに同じような人がいなくてすごく不安だったので、こんな人もいるんだなーと知ってもらえたらなんだか私も救われるかも。なんて思ったり。
また病気記録、ぼちぼち書きます。
